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症状から薬を知る

夜泣きに使われる薬・漢方薬
赤ちゃんの夜泣き対策・市販薬まで解説

赤ちゃんや子どもの夜泣きに使われる薬・漢方薬を薬剤師が解説

夜中に突然泣き出す、抱っこをしてもなかなか泣きやまない、何度も目を覚ます――。 赤ちゃんや小さなお子さんの夜泣きは、ご家族にとって大きな悩みになることがあります。

夜泣きは、睡眠リズムの発達や成長過程でみられることがあり、 必ずしも病気や治療が必要な状態とは限りません。 一方で、体調不良や睡眠障害などが関係している場合もあります。

夜泣きへの対応は、年齢や月齢、泣き方、日中の様子を確認し、睡眠環境や生活リズムを整えることが基本です。 また、小児夜泣きを効能・効果に持つ漢方薬や生薬製剤もあります。

このページでは、夜泣きの原因や家庭での対策、 抑肝散・抑肝散加陳皮半夏・甘麦大棗湯・小建中湯などの違い、 市販薬の通販や処方箋なしでの購入方法まで薬剤師が解説します。

このページで分かること

  • 夜泣きが起こる理由と年齢による違い
  • 赤ちゃんが夜泣きするときの対応方法
  • 夜泣きと夜驚症・悪夢・疳の虫の違い
  • 夜泣きに使われる漢方薬の種類と特徴
  • 抑肝散と抑肝散加陳皮半夏の違い
  • 小児用の生薬製剤・市販薬の位置づけ
  • 月齢・年齢による服用上の注意点
  • 通販・処方箋なしで購入できる薬
  • 小児科への受診が必要になる症状

夜泣きとは?

夜泣きとは、赤ちゃんや子どもが夜間に目を覚まして泣き、 なかなか眠りに戻れない状態などを指す一般的な言葉です。

特に乳児期は睡眠リズムが発達途中にあり、 大人のように長時間続けて眠れないことがあります。 夜中に何度も目を覚ますこと自体は、成長過程でみられる自然な現象でもあります。

夜泣きはいつから、いつまで続く?

夜泣きは生後数か月ごろからみられ、 生後6か月以降から幼児期にかけて悩みになることもあります。 ただし、始まる時期や程度、続く期間には大きな個人差があります。

成長とともに落ち着く場合が多い一方、 一度よく眠れるようになったお子さんが再び夜中に泣くようになることもあります。

夜泣きがあるからといって、必ずしも病気ではありません。
日中は元気で、授乳や食事、排泄、体重の増え方などに問題がない場合には、 成長に伴う一時的な睡眠の変化であることも考えられます。 ただし、普段と異なる泣き方や体調の変化がある場合は、医療機関への相談が必要です。

夜泣きの主な原因・きっかけ

夜泣きにはさまざまな要因が関係し、 一つの原因だけで説明できないことも少なくありません。

睡眠リズムの発達

睡眠と覚醒のリズムが未発達な時期には、夜中に目を覚ますことがあります。

空腹や身体の不快感

空腹、おむつの汚れ、暑さ・寒さ、衣服の不快感などが関係する場合があります。

日中の刺激・生活環境

寝る前の強い刺激や生活リズムの変化などが睡眠に影響することがあります。

成長に伴う心理的な変化

保護者と離れる不安や環境の変化などが夜間の覚醒に関係する場合があります。

痛み・かゆみ・体調不良

発熱、鼻づまり、湿疹のかゆみ、中耳炎など、身体の不調が原因となることがあります。

睡眠に関連する病気

夜驚症や睡眠時無呼吸など、夜泣きと似た症状がみられる状態もあります。

夜泣き・夜驚症・悪夢・疳の虫はどう違う?

夜中に泣く症状は、年齢や起こり方によって考えられる状態が異なります。

状態 主な特徴 対応の考え方
夜泣き 夜中に目を覚まして泣く、眠りに戻れないなど 睡眠環境・生活リズムを確認する
夜驚症 眠っている途中に突然叫ぶ、興奮する、呼びかけに反応しにくい 安全確保を優先し、頻回なら小児科へ
悪夢 怖い夢で目が覚め、泣いたり怖がったりする 安心できるよう声をかける
疳の虫・小児疳症 神経過敏、興奮、かんしゃくなどを表す伝統的な呼び方 症状の背景や身体的な原因を確認する
夜泣き

夜間に目を覚まして泣く状態。睡眠環境や生活リズムを確認します。

夜驚症

突然叫んだり興奮したりしますが、十分に目覚めていないことがあります。

悪夢

怖い夢で目が覚め、保護者に恐怖や不安を伝える場合があります。

疳の虫・小児疳症

神経過敏やかんしゃくなどを表す伝統的な言葉で、単一の病名ではありません。

夜驚症の場合は無理に起こさない

夜驚症(やきょうしょう)は、特に幼児期から学童期にみられる睡眠時の現象です。 突然叫んだり、激しく動いたりしても、本人は完全には目覚めていないことがあります。

無理に起こそうとせず、周囲の危険な物を取り除いて安全を確保します。 頻繁に繰り返す場合や、けがの危険がある場合などは小児科へ相談してください。

赤ちゃんが夜泣きするときの対策

夜泣きへの対応では、まずお子さんの身体の状態を確認し、 安心して眠れる環境を整えることが基本になります。

1
空腹・おむつ・体調を確認する

授乳やミルクの必要性、おむつ、体温、鼻づまり、皮膚のかゆみなどを確認します。

2
昼夜の生活リズムを整える

日中は自然光を取り入れ、年齢に応じて活動する時間を確保します。就寝前は落ち着いた時間を過ごします。

3
夜間は静かな環境を保つ

照明を明るくしすぎず、声かけや抱っこなど、月齢や状態に合った方法で安心させます。

4
保護者も休める体制を作る

泣きやまないときは、赤ちゃんを安全な場所に寝かせ、短時間離れて気持ちを落ち着かせても構いません。家族や地域の育児支援も活用してください。

5
必要に応じて小児科や薬剤師に相談する

夜泣きが長く続く、日中にも不調がある、薬の使用を検討している場合などは専門家に相談します。

赤ちゃんを安全に寝かせることが最優先です

1歳未満の赤ちゃんは原則としてあおむけに寝かせ、 硬めで平坦な寝具を使用し、顔の周囲に柔らかい寝具やぬいぐるみなどを置かないようにします。

泣きやまないときでも、激しく揺さぶったり、口や鼻をふさいだりしてはいけません。

夜泣きには薬を使うこともある?

夜泣きそのものは必ずしも病気ではなく、 すべての赤ちゃんに薬による治療が必要なわけではありません。

一方、日本では「小児夜泣き」や「夜なき」を効能・効果に持つ漢方薬・生薬製剤が承認されています。 神経が高ぶって眠れない、興奮しやすい、胃腸が弱い、疲れやすいなど、 お子さんの症状や体質を確認しながら選択されます。

西洋薬の睡眠薬は夜泣きに使用する?

一般的な乳児の夜泣きに対して、睡眠薬を自己判断で使用することは適切ではありません。 病気や睡眠障害が関係する場合は、小児科などで原因に応じた診療が行われます。

例えば、メラトニンを有効成分とする医療用医薬品「メラトベル」は、 小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善に用いられる薬です。 一般的な赤ちゃんの夜泣きを効能・効果とする医薬品ではありません。

夜泣きのために、大人用の睡眠改善薬や睡眠薬を子どもへ使用しないでください。 また、発熱や痛みなど原因となる病気がある場合には、夜泣きだけを抑えるのではなく、その原因への対応が必要です。

夜泣きに使われる主な漢方薬一覧

日本の一般用漢方製剤承認基準には、小児夜泣きなどを効能・効果に持つ処方があります。 処方ごとに使用を考える症状や体質は異なります。

漢方薬 処方選択の主なポイント 夜泣きとの関係
抑肝散 神経が高ぶる、怒りやすい、イライラする 小児夜泣きの承認効能あり
抑肝散加陳皮半夏 興奮や神経過敏に、胃腸の弱さを伴う 小児夜泣きの承認効能あり
甘麦大棗湯 神経過敏、驚きやすさ、泣きじゃくる状態 小児の夜泣きの承認効能あり
桂枝加竜骨牡蛎湯 疲れやすい、神経過敏、興奮しやすい 小児夜泣きの承認効能あり
柴胡加竜骨牡蛎湯 精神不安や興奮があり、便秘などを伴う 小児夜泣きの承認効能あり
小建中湯 疲れやすさ、腹痛、胃腸の弱さ、神経質 夜泣きの承認効能あり
抑肝散

神経が高ぶり、イライラや怒りっぽさが目立つ場合に。

小児夜泣きの効能あり
抑肝散加陳皮半夏

神経過敏や興奮に、胃腸の弱さなどを伴う場合に。

小児夜泣きの効能あり
甘麦大棗湯

神経が過敏で、驚きやすく、泣きじゃくるような場合に。

小児の夜泣きの効能あり
桂枝加竜骨牡蛎湯

疲れやすさや神経過敏、興奮しやすさがある場合に。

小児夜泣きの効能あり
柴胡加竜骨牡蛎湯

精神不安や興奮があり、便秘などを伴う場合に。

小児夜泣きの効能あり
小建中湯

胃腸が弱く、腹痛や疲れやすさ、神経質などを伴う場合に。

夜泣きの効能あり

※承認効能は製品ごとに確認が必要です。また、効能・効果に夜泣きが含まれることと、 あらゆる夜泣きに十分な臨床的有効性が確立していることは同じではありません。

神経の高ぶり・イライラ

抑肝散

抑肝散(よくかんさん)

抑肝散は、神経が高ぶり、怒りやすい、イライラする、興奮しやすいといった状態に用いられる漢方薬です。 小児夜泣きや小児疳症(神経過敏)などが効能・効果に含まれる一般用製剤があります。

漢方では、興奮や緊張が続いて気持ちが落ち着きにくい状態を考えます。 昼間から怒りっぽい、ちょっとした刺激で興奮しやすいなど、 夜泣き以外の様子も処方を考える手がかりになります。

抑肝散のポイント

夜泣きという症状だけでなく、神経の高ぶりやイライラ、かんしゃくなどを伴う場合に検討される処方です。

神経の高ぶり+胃腸の弱さ

抑肝散加陳皮半夏

よくかんさんかちんぴはんげ

抑肝散加陳皮半夏は、抑肝散に陳皮(ちんぴ)と半夏(はんげ)を加えた処方です。

抑肝散と同様に、イライラや神経過敏、興奮しやすさなどがある状態に用いられますが、 胃腸がやや弱く、食欲や消化の調子なども気になる場合に検討されることがあります。

抑肝散との違い

どちらも神経の高ぶりを目標にしますが、抑肝散加陳皮半夏には胃腸の働きに配慮した生薬が加わっています。 どちらが適するかは、お子さんの状態や年齢によって判断します。

驚きやすい・泣きじゃくる

甘麦大棗湯

甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)

甘麦大棗湯は、甘草(かんぞう)、小麦(しょうばく)、大棗(たいそう)から構成される漢方薬です。

神経が過敏で驚きやすく、気持ちが不安定になりやすい状態などに用いられます。 小児の夜泣きやひきつけなどが承認効能に含まれる製剤があります。

夜中に泣きじゃくる、興奮して落ち着きにくいなどの様子を参考に、 他の症状や体質も確認しながら使用が検討されます。

甘麦大棗湯のポイント

驚きやすさや神経過敏などを伴う夜泣きで検討される処方です。 ただし、激しく泣く場合には、痛みや病気などの原因を先に確認する必要があります。

疲れやすい・神経過敏

桂枝加竜骨牡蛎湯

けいしかりゅうこつぼれいとう

桂枝加竜骨牡蛎湯は、疲れやすく、神経が過敏で、興奮しやすい状態などに用いられる漢方薬です。

神経質で眠りが浅い、ちょっとした刺激で落ち着かなくなるなどの状態や、 夜尿症などの症状を伴う場合にも検討されます。

抑肝散などと比べる際には、イライラや怒りっぽさだけでなく、 疲れやすさや神経過敏などの状態も確認することがポイントです。

精神不安・便秘を伴う

柴胡加竜骨牡蛎湯

さいこかりゅうこつぼれいとう

柴胡加竜骨牡蛎湯は、精神不安や興奮があり、 便秘、不眠などを伴う状態に用いられる漢方薬です。

神経が高ぶって落ち着きにくい場合でも、 便通や胃腸の状態などを含めて他の処方との違いを考えます。

使用前に確認したいこと

柴胡加竜骨牡蛎湯には大黄(だいおう)を含む製剤があり、 便通への影響にも注意が必要です。 お子さんへの使用は年齢や製品の用法・用量を必ず確認します。

胃腸が弱い・疲れやすい

小建中湯

小建中湯(しょうけんちゅうとう)

小建中湯は、疲れやすく、胃腸が弱い、腹痛がある、冷えやすいといった状態に用いられる漢方薬です。

神経質な様子に加えて、腹痛や食欲の問題、疲れやすさなどがある場合には、 夜泣きの症状だけでなく身体全体の状態をみながら検討されます。

小建中湯には、小児向けの製剤もあります。 ただし、小児用と表示されている製品でも、服用できる年齢や注意事項があるため確認が必要です。

夜泣きに使われる生薬製剤・小児用の市販薬

夜泣きに使用される薬は漢方処方だけではありません。 「小児疳薬(しょうにかんやく)」などと呼ばれる、生薬を配合した小児用医薬品もあります。

樋屋奇応丸

ひや・きおーがん。夜なき、かんむし、神経質などを効能・効果に持つ小児向けの生薬製剤です。

宇津救命丸

うづきゅうめいがん。小児の疳、夜泣き、食欲不振などに用いられる生薬製剤です。

これらは抑肝散や小建中湯などの漢方処方とは異なる配合の製剤です。 同じ「夜泣き」の効能があっても、成分や用法・用量、対象年齢は製品によって異なります。

※上記は国内に存在する代表的な製品の紹介であり、カミツレ薬局で現在販売していることを示すものではありません。

赤ちゃんは何か月から漢方薬を使える?

月齢と製品ごとの用法確認が必要です

夜泣きの効能を持つ薬でも、赤ちゃんが使用できるとは限りません。 生後3か月未満は服用できない製品や、 2歳未満は服用できない製品があります。

また、1歳未満の乳児では、医師による診療を優先し、 やむを得ない場合にのみ服用するよう記載された製品もあります。

同じ漢方処方であっても、メーカーや製品により対象年齢は異なります。 お子さんの月齢、体重、症状、服用中のお薬などを確認し、 必ず製品の添付文書に従ってください。

また、甘草を含む漢方薬を複数併用すると成分が重複する場合があります。 自然由来の生薬であっても副作用がないわけではありません。

カミツレ薬局で相談・購入できる漢方薬

カミツレ薬局では、夜泣きが効能・効果に含まれる漢方薬をオンラインショップで取り扱っています。 お子さんの年齢や症状によって適した薬が異なるため、購入前に薬剤師へご相談いただくことも可能です。

オンライン購入可能・薬剤師確認
抑肝散加陳皮半夏エキス細粒G コタロー

抑肝散加陳皮半夏エキス細粒G「コタロー」

よくかんさんかちんぴはんげ

第2類医薬品

神経が高ぶり、イライラしやすく、胃腸がやや弱いお子さんの小児夜泣き・小児疳症などに。

生後3か月未満は服用不可。1歳未満は医師の診療を優先。

商品情報・購入ページを見る
オンライン購入可能・薬剤師確認
サンワ桂枝加竜骨牡蛎湯エキス細粒

サンワ桂枝加竜骨牡蛎湯エキス細粒「分包」

けいしかりゅうこつぼれいとう

第2類医薬品

疲れやすく、神経過敏で興奮しやすい方の神経質、不眠症、小児夜泣きなどに。

この製品は2歳未満の服用不可。

商品情報・購入ページを見る
オンライン購入可能・薬剤師確認
小建中湯 ショーケン分包 小児用

ショーケン分包「小児用」(小建中湯)

しょうけんちゅうとう

第2類医薬品

疲れやすさや腹痛、胃腸の弱さ、神経質などを伴うお子さんの夜泣きに。

生後3か月未満は服用不可。1歳未満は医師の診療を優先。

商品情報・購入ページを見る
オンライン購入可能・薬剤師確認
サンワ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス細粒

サンワ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス細粒「分包」

さいこかりゅうこつぼれいとう

第2類医薬品

精神不安や不眠があり、便秘などを伴う小児夜泣きなどに用いられます。

この製品は2歳未満の服用不可。

商品情報・購入ページを見る

医療用漢方薬は店舗で対面販売できる場合があります

医療用医薬品・店舗対面販売

ツムラ甘麦大棗湯エキス顆粒(医療用)

夜泣き、ひきつけなどを効能・効果に持つ医療用漢方製剤です。 神経過敏や興奮しやすい状態などで検討されます。

カミツレ薬局では店舗取扱ページを設けています。 処方箋医薬品以外の医療用医薬品として、 薬剤師による対面確認後、処方箋なしで購入できる場合があります。

お子さんへの使用については年齢・症状・受診状況などを確認し、 必要に応じて小児科での診療を優先します。 医療用医薬品の通販・郵送販売は行っていません。

店舗取扱情報を見る

夜泣きの薬は通販・処方箋なしで購入できる?

夜泣きに用いられる医薬品は、販売区分によって購入方法が異なります。

一般用医薬品

小児夜泣きなどの効能を持つ漢方薬・生薬製剤には、 薬剤師や登録販売者による確認のうえ、 通販・オンラインで購入できる製品があります。

医療用医薬品

処方箋医薬品以外の医療用医薬品で、 カミツレ薬局が取り扱うものは、 薬剤師の対面確認後に処方箋なしで購入できる場合があります。 通販・郵送販売は行っていません。

医療機関での治療

睡眠障害や身体の病気などが関係する場合には、 小児科などで診察を受け、原因に応じた治療が必要になることがあります。

「処方箋なし」は、医師の診察が不要という意味ではありません。
赤ちゃんや小さなお子さんでは、薬の使用よりも小児科での確認を優先する場合があります。

夜泣きが続くとき、どのくらい薬を使用する?

夜泣きに漢方薬を使用する場合は、年齢や処方の種類だけでなく、 実際に症状が改善しているか、体調の変化がないかを確認することが大切です。

夜泣きに使用する場合、添付文書に 「1週間位服用しても症状がよくならない場合は相談すること」 などと記載されている製品もあります。

改善がない場合に、薬を増量したり、複数の漢方薬を追加したりせず、 医師・薬剤師等に相談してください。

漢方薬の「母子同服」とは?

漢方医学には、子どもの症状だけでなく、 育児を担う保護者自身の心身の状態にも目を向ける 「母子同服(ぼしどうふく)」という伝統的な考え方があります。

例えば、お子さんの夜泣きが続き、保護者にも疲労、不眠、イライラなどがある場合には、 保護者自身の症状や体質に応じた漢方薬が検討されることがあります。

ただし、親子が同じ漢方薬を服用する必要はなく、保護者が薬を服用すれば子どもの夜泣きが改善するというものでもありません。 それぞれの状態に合った対応を考えることが大切です。

母子同服の伝統的な考え方については、以下のページでも紹介しています。

母子同服について詳しく見る

薬を探す前に小児科へ相談した方がよい状態

夜泣きだけでなく、次のような症状がみられる場合には、 病気や身体の不調が関係している可能性があります。

  • 発熱がある、特に生後3か月未満で38℃以上の発熱がある
  • いつもと泣き方が違う、激しく泣き続けて落ち着かない
  • 授乳や水分摂取が難しい、尿量が少ない
  • 繰り返し嘔吐する、強い腹痛が疑われる
  • 顔色が悪い、反応が乏しい、ぐったりしている
  • 呼吸が苦しそう、唇の色が悪い
  • 夜間に強いいびきや呼吸が止まる様子がある
  • 夜泣きが長期間続き、お子さんや家族の生活に大きな支障が出ている

呼吸困難、意識や反応の異常、けいれんなどがある場合は緊急の対応が必要です。 受診を迷うときは、小児救急電話相談「#8000」も利用できます。

夜泣きの薬・漢方薬についてよくある質問

赤ちゃんの夜泣きは病気ですか?

夜泣きは成長過程でもみられ、必ずしも病気ではありません。 ただし、体調不良や痛みなどが原因の場合もあるため、普段の様子と異なる場合は小児科へ相談してください。

夜泣きは何歳になれば治まりますか?

夜泣きの時期や期間には個人差があります。 成長とともに落ち着く場合が多いものの、睡眠習慣や体調などによって繰り返すこともあります。

夜泣きに使える市販薬はありますか?

あります。抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、甘麦大棗湯、 桂枝加竜骨牡蛎湯、小建中湯などの漢方薬や、 小児向けの生薬製剤に夜泣きの効能を持つものがあります。 ただし、製品ごとに対象年齢が異なります。

抑肝散と抑肝散加陳皮半夏はどう違いますか?

どちらも神経の高ぶりやイライラなどを目標にします。 抑肝散加陳皮半夏は抑肝散に陳皮と半夏を加えた処方で、 胃腸の弱さなども考慮して選択されます。

甘麦大棗湯は夜泣きに使われますか?

はい。甘麦大棗湯には、小児の夜泣きが効能・効果に含まれる製剤があります。 神経過敏や驚きやすさなどを伴う状態で使用が検討されます。

生後数か月の赤ちゃんにも漢方薬を使えますか?

製品によって異なります。 生後3か月未満は服用できないものや、2歳未満は服用できないものがあります。 特に1歳未満では医師の診療を優先するよう記載された製品もあるため、自己判断で服用させないでください。

漢方薬は寝る前だけ飲ませればよいですか?

用法・用量は製品ごとに定められています。 夜泣き用の漢方薬でも、必ずしも寝る前だけ服用する薬ではありません。 添付文書に記載された服用回数・量を守ってください。

夜泣きと夜驚症は同じですか?

同じではありません。夜驚症では睡眠中に突然叫んだり興奮したりしますが、 本人は十分に覚醒していないことがあります。 激しい動きでけがをしないようにし、頻回に起こる場合は小児科で相談してください。

夜泣きの漢方薬は通販・処方箋なしで買えますか?

一般用医薬品として販売されている製品は、 必要な確認のうえ通販で購入できる場合があります。 一方、カミツレ薬局の医療用医薬品は薬剤師による対面確認が必要で、 通販・郵送販売は行っていません。

お子さんの夜泣き・漢方薬について迷ったら

「抑肝散と抑肝散加陳皮半夏のどちらが近い?」
「この月齢でも飲める漢方薬はある?」
「胃腸が弱い子にはどの漢方を考える?」
「今使っている薬と併用できる?」

年齢・月齢、夜泣きの様子、日中の体調、使用中の医薬品などをお知らせいただくと、より具体的に確認できます。

LINEでカミツレ薬局に相談
参考文献・情報源

本ページは、厚生労働省、こども家庭庁、医薬品添付文書、 PMDA公開情報、製薬会社、専門医療機関等の資料をもとに、 カミツレ薬局の薬剤師が一般の方向けに整理したものです。

漢方薬については、承認された症状・状態と、 お子さんの年齢や体質などを総合して紹介しています。 医薬品の承認効能は、その症状を持つすべてのお子さんへの使用が適切であることを意味するものではありません。

本ページは医学的な診断に代わるものではありません。 赤ちゃんの体調に異常がある場合や薬の使用を迷う場合は、医療機関へご相談ください。