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疾患・症状と医薬品

不定愁訴(不定愁訴症候群)の症状と治療薬・漢方薬

不定愁訴(不定愁訴症候群)の症状と漢方薬

不定愁訴(ふていしゅうそ)とは、疲れやすい、頭が重い、めまいがする、動悸がある、眠れないなど、さまざまな不調が続くものの、診察や検査だけでは原因を十分に説明できない状態を指します。

症状が複数重なったり、日によって気になる症状が変わったりすることもあります。原因となる病気の確認や生活習慣の調整が基本ですが、症状や体質に応じて漢方薬を検討することもできます。

漢方薬には、動悸・めまいに用いる連珠飲、イライラやのぼせを伴う不調に用いる加味逍遙散、不安感とのどのつかえに用いる半夏厚朴湯、心身の疲れと不眠に用いる帰脾湯などがあります。

不定愁訴(不定愁訴症候群)とは

不定愁訴は、明確な一つの病気を指す診断名ではなく、原因の特定が難しい身体症状を表す言葉です。「不定愁訴症候群」と呼ばれることもありますが、統一された診断基準を持つ独立した疾患とは限りません。

不調は本人にとって実際につらい症状であり、検査で明らかな異常が見つからないからといって、症状が存在しないということではありません。

不定愁訴でみられる主な症状

  • 全身症状:疲労感、倦怠感、身体のだるさ、疲れが取れない
  • 頭部・神経症状:頭痛、頭重感、めまい、ふらつき、耳鳴り
  • 循環器症状:動悸、息苦しさ、立ちくらみ
  • 胃腸症状:胃もたれ、吐き気、食欲不振、腹部の不快感
  • 体温・発汗症状:冷え、のぼせ、ほてり、発汗
  • 睡眠・精神面:不眠、不安感、イライラ、集中力の低下

こうした症状の組み合わせは人によって異なります。例えば、疲労感と不眠が中心の方、動悸やめまいが目立つ方、胃腸の不調と不安感が重なる方など、さまざまなタイプがあります。

不定愁訴と自律神経失調症の違い

不定愁訴と自律神経失調症は、似た症状を説明するときに使われますが、同じ意味ではありません。

不定愁訴は、原因を特定しにくいさまざまな症状を表す言葉です。一方、自律神経失調症は、動悸、めまい、発汗、胃腸の不調など、自律神経に関係する症状が現れる状態を説明するときに用いられます。

また、不定愁訴の中には、身体症状症や機能性身体症候群と呼ばれる状態が含まれることもあります。ただし、これらにはそれぞれ異なる医学的な考え方や診断基準があります。

自律神経に関連する症状や治療薬については、自律神経失調症の治療薬・漢方薬でも詳しく解説しています。

不定愁訴の原因と検査

不定愁訴の背景には、睡眠不足、過労、生活リズムの乱れ、心理的な負担、ホルモンの変化など、複数の要因が関係していることがあります。

また、貧血、甲状腺疾患、糖尿病、更年期障害、不整脈、睡眠時無呼吸症候群などでも、疲労感や動悸、めまい、集中力の低下などが現れます。

そのため、診察では特に困っている症状、いつから続いているか、生活への影響、服用薬、既往歴などを確認します。

確認項目 内容
症状と経過 症状が現れる時間帯、悪化するきっかけ、睡眠や食事との関係などを確認します。
血液検査 必要に応じて貧血、甲状腺機能、血糖、炎症などを調べます。
循環器の評価 動悸や立ちくらみなどがある場合は、血圧測定や心電図などを検討します。
睡眠・心理面の評価 睡眠の状態、不安や気分の変化、ストレス、生活環境なども確認します。
症状と経過

不調が現れる時間帯や、悪化するきっかけを確認します。

血液検査

必要に応じて貧血、甲状腺機能、血糖などを調べます。

循環器の評価

動悸や立ちくらみがある場合、心電図や血圧を確認します。

睡眠・心理面の評価

睡眠、不安、気分、生活環境などを確認します。

検査で異常が見つからない場合にも、症状の変化を確認しながら対応します。一度検査を受けていても、新たな症状が現れた場合には、別の病気が関係していないか見直すことが大切です。

不定愁訴の治療

不定愁訴には、すべての症状を一度に改善する共通の治療薬があるわけではありません。原因となる病気があればその治療を行い、特に困っている症状や生活への影響に合わせて対応します。

治療方法 内容
原因疾患の治療 貧血、甲状腺疾患、更年期障害、睡眠障害などが確認された場合は、それぞれに応じた治療を行います。
生活習慣の調整 睡眠、食事、運動、休養の取り方などを見直します。
症状に応じた薬物療法 不眠、不安、胃腸の不調、頭痛、めまいなどに対して、原因や病状に応じた医薬品を使用します。
心理的なケア 必要に応じて認知行動療法、カウンセリング、ストレスへの対処などを取り入れます。
漢方薬 疲労感、動悸、めまい、不眠、冷え、のぼせ、胃腸の不調など、症状や体質に合わせて選びます。
原因疾患の治療

貧血や甲状腺疾患、更年期障害などがあれば治療します。

生活習慣の調整

睡眠・食事・運動・休養などを見直します。

症状に応じた薬物療法

不眠や不安、胃腸症状などに合わせて薬を使用します。

心理的なケア

必要に応じて認知行動療法やストレス対策を行います。

漢方薬

複数の症状と体質を考慮して処方を選びます。

不定愁訴に関連して使用される医薬品

不定愁訴に伴う症状の背景に特定の病気がある場合には、その診断に基づいて医薬品が選択されます。

例えば、うつ病や不安症が確認された場合には抗うつ薬などが用いられ、不眠症には睡眠薬、胃腸の不調には消化器系の治療薬などが検討されます。

ただし、原因が分からない体調不良に対して、すべての方に同じ抗不安薬や抗うつ薬を使用するわけではありません。症状の原因と治療目的を確認して選択することが重要です。

身体症状症と診断される場合には、認知行動療法などの心理療法や、継続的な診療・症状への対応が治療の中心となります。

不定愁訴と漢方薬

不定愁訴では、複数の不調が重なり、どの症状から治療すべきか迷うことがあります。漢方薬は、頭痛、動悸、めまい、不眠、精神不安、冷え、疲労感などの組み合わせを考慮して処方を選ぶ点が特徴です。

実際に、不定愁訴に関連した症状や、心身の不調に用いられる漢方薬は数多くあります。特に、どの症状が中心となっているかを確認することで、処方の選択肢を絞り込めます。

連珠飲(れんじゅいん)

連珠飲は、動悸、めまい、立ちくらみ、息切れ、ふらつきなどに用いられる漢方薬です。

複数の症状が重なり、のぼせや冷え、疲れやすさなども気になる方に検討されます。特に更年期など、体調の変化に伴って動悸やめまいが現れる方に用いられています。

血の巡りを整える四物湯と、水分代謝に働きかける苓桂朮甘湯を組み合わせた処方です。

カミツレ薬局で取り扱う連珠飲エキス細粒G「コタロー」は、更年期障害、立ちくらみ、めまい、動悸、息切れ、貧血が正式な効能・効果に含まれます。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

加味逍遙散は、疲れやすさ、のぼせ、肩こり、精神不安、イライラ、不眠などに用いられる漢方薬です。

複数の不調が重なり、気分や体調が変化しやすい方に検討されます。特に、冷えとのぼせがある、肩がこる、疲れているのに落ち着かないといった症状の組み合わせが特徴です。

更年期障害や月経に伴う心身の不調に広く用いられており、日によって症状が変わるような不定愁訴でも、症状と体質に応じた選択肢になります。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

半夏厚朴湯は、不安感、のどのつかえ感、胸のつかえ、吐き気、胃の不快感などがある方に用いられる漢方薬です。

緊張すると喉に何か詰まっているように感じる、気分がふさいで胃の調子も悪くなる、動悸やめまいを伴うといった方に検討されます。

不安神経症や神経性胃炎などが正式な効能・効果に含まれ、精神的な緊張と身体の不調が重なる場合に用いられる処方です。

帰脾湯(きひとう)

帰脾湯は、心身の疲労、精神不安、不眠、貧血傾向などがある方に用いられる漢方薬です。

疲れやすく、胃腸も弱りやすい方や、心身の疲れとともに眠れない、不安感が強い、集中しにくいといった方に検討されます。

特に体力が中等度以下で、血色が悪く、疲労が目立つ方に選ばれます。不眠症、神経症、精神不安、貧血が正式な効能・効果に含まれます。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

補中益気湯は、強い疲労倦怠感、気力や体力の低下、食欲不振などに用いられる漢方薬です。

疲れがなかなか取れず、食欲も落ちている、少し動くと疲れる、胃腸が弱く元気が出ないといった方に適しています。

不定愁訴の中でも、特に疲労感や食欲不振が中心となっている場合に検討できる処方です。

その他の不定愁訴に関連する漢方薬

苓桂朮甘湯

めまい、立ちくらみ、動悸、頭痛、耳鳴りなどが目立つ方に。

柴胡桂枝乾姜湯

疲れやすく、冷え、動悸、神経過敏、不眠などを伴う方に。

抑肝散

神経が高ぶりやすく、イライラ、不眠などを伴う方に。

桂枝加竜骨牡蛎湯

疲れやすく、神経過敏、緊張、不眠などがある方に。

漢方薬は、症状が多いからといって一度に複数種類を使用する必要はありません。最も困っている症状や体質を確認し、適した処方から検討することが大切です。

カミツレ薬局で相談・購入できる漢方薬

カミツレ薬局では、不定愁訴に関連する動悸・めまい・疲労感・不眠・精神不安・胃腸の不調などに用いられる漢方薬を取り扱っています。

現在の症状や体質、服用中の医薬品などを確認しながら、適した漢方薬について薬剤師にご相談いただけます。

第2類医薬品・オンライン購入可能

連珠飲エキス細粒G「コタロー」

れんじゅいん

動悸・めまい・立ちくらみ・息切れに。複数の身体症状が重なり、のぼせやふらつきなどが気になる方に用いられる漢方薬です。

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第2類医薬品・オンライン購入可能

加味逍遙散エキス細粒G「コタロー」

かみしょうようさん

のぼせ、肩こり、疲れやすさ、精神不安やイライラを伴う方に。更年期障害や不眠症にも用いられる漢方薬です。

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第2類医薬品・オンライン購入可能

半夏厚朴湯エキス細粒G「コタロー」

はんげこうぼくとう

不安感、のどのつかえ感、吐き気、胃の不快感などに。緊張と身体の症状が重なる方に用いられる漢方薬です。

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第2類医薬品・オンライン購入可能

帰脾湯エキス細粒G「コタロー」

きひとう

心身の疲れとともに不眠や精神不安がある方に。体力があまりなく、血色が悪い方などに用いられる漢方薬です。

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その他の関連製品

補中益気湯エキス細粒G「コタロー」 ― 疲労倦怠感、食欲不振、体力低下などに。

苓桂朮甘湯エキス細粒G「コタロー」 ― めまい、ふらつき、立ちくらみ、動悸などに。

漢方薬にも処方ごとの注意事項があります。複数の漢方薬を併用すると、甘草などの生薬が重複する場合があります。加味逍遙散など山梔子を含む製品を長期服用する際にも、服用期間や体調の確認が大切です。

不定愁訴に使う薬は通販・処方箋なしで購入できる?

不定愁訴に伴う症状に用いられる漢方薬には、処方箋なしで通販・オンライン購入できる製品があります。

連珠飲、加味逍遙散、半夏厚朴湯、帰脾湯、補中益気湯などは、それぞれの効能・効果と症状、体質が合う場合に購入を検討できます。

一方、うつ病や不安症に用いられる抗うつ薬、医療用睡眠薬などは、医師による診断と処方に基づいて使用します。

カミツレ薬局では、処方箋医薬品以外の医療用医薬品を条件に応じて店舗で対面販売する場合もありますが、医療用医薬品の通販・郵送販売は行っていません。

どの漢方薬を選ぶか迷う場合は、特に困っている症状を中心に、現在の服用薬や体質などを確認しながら相談できます。

強い胸痛や息苦しさ、失神、突然の麻痺などがある場合は、単なる不定愁訴と判断せず、速やかな医療機関での対応が必要です。また、原因不明の不調が長く続く場合にも、症状の変化に応じた確認が大切です。

原因の分かりにくい体調不良・漢方薬のご相談

「検査では異常がないけれど、疲れやすい」「動悸とめまいが一緒に起こる」「不安感とのどのつかえがある」「連珠飲と加味逍遙散はどう違う?」「病院の薬と漢方薬を併用できる?」など、お薬についてお気軽にご相談ください。

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参考文献・情報源

執筆・監修:カミツレ薬局 薬剤師 河津伸也
宮城県仙台市・東北大学病院前
本ページは、医薬品添付文書や医学・薬学資料に基づき、一般の方向けにまとめています。