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目の充血・結膜炎・結膜下出血の症状と治療薬・漢方薬

目の充血は、白目の血管が広がって赤く見える状態です。アレルギー性結膜炎や感染性結膜炎、ドライアイなどで起こるほか、白目の血管が破れて出血する「結膜下出血」によって真っ赤に見える場合もあります。
原因によって治療方法は異なり、抗アレルギー点眼薬、抗菌点眼薬、人工涙液などが使用されます。また、目の充血・痛み・乾燥などに対して、洗肝明目湯などの漢方薬も検討できます。
目の充血とは
白目の表面は「結膜」という薄い膜で覆われています。結膜には細かな血管があり、炎症や乾燥、アレルギーなどの刺激によって血管が広がると、白目が赤く見えます。
また、血管そのものが破れて結膜の下に血液がたまる場合もあり、これを結膜下出血と呼びます。
目の充血とともにみられる症状
- 白目全体や一部分が赤くなる
- 目がかゆい、ゴロゴロする
- 目やにや涙が増える
- 目が乾燥し、しみる感じがする
- まぶたが腫れる
- 目の痛みやまぶしさを感じる
目の充血・結膜炎・結膜下出血の違い
目が赤くなる原因はさまざまですが、特に結膜炎と結膜下出血では、赤くなる仕組みや治療方法が大きく異なります。
| 原因・疾患 | 主な特徴 |
|---|---|
| アレルギー性結膜炎 | かゆみが強く、涙や充血が現れます。花粉・ハウスダストなどが原因になります。 |
| 感染性結膜炎 | ウイルスや細菌によって結膜に炎症が起こり、充血や目やにが増えます。 |
| 結膜下出血 | 白目の一部が血液でべったり赤く見えます。通常、痛みや視力低下はありません。 |
| ドライアイ | 涙の量や質の異常によって、乾燥・異物感・充血などが現れます。 |
| 角膜炎・ぶどう膜炎など | 充血に加えて強い痛み、まぶしさ、視力低下などが現れることがあります。 |
かゆみが強く、涙や充血が現れます。花粉やハウスダストなどが原因です。
ウイルスや細菌による炎症で、充血や目やにが増えます。
白目の一部がべったり赤くなります。通常、痛みや視力低下はありません。
乾燥や涙の状態の異常により、充血や異物感が現れます。
強い痛み、まぶしさ、視力低下などを伴う場合があります。
充血の状態だけで病気を確定することはできません。眼科では、視力検査や細隙灯顕微鏡検査などで、結膜・角膜・眼内の状態を確認します。
結膜炎とは
結膜炎は、白目やまぶたの内側を覆う結膜に炎症が起こる病気です。主な原因にはアレルギー、ウイルス、細菌などがあり、それぞれ症状や治療が異なります。
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎は、花粉やハウスダストなどに対するアレルギー反応によって結膜に炎症が起こる病気です。
目のかゆみが特徴的で、充血、涙目、まぶたの腫れなどを伴います。左右両方の目に症状が現れることが多く、花粉症では鼻水やくしゃみを伴うこともあります。
治療には、ケトチフェンやオロパタジンなどの抗アレルギー点眼薬が使用されます。症状が強い場合には、眼科でステロイド点眼薬などを使用する場合もあります。
ウイルス性結膜炎(はやり目)
ウイルス性結膜炎は、アデノウイルスなどの感染によって起こる結膜炎です。特に流行性角結膜炎は感染力が強く、いわゆる「はやり目」と呼ばれます。
強い充血、涙、目やに、まぶたの腫れなどが現れ、最初は片目だけでも、もう一方の目に広がることがあります。
治療は症状を和らげることが中心で、通常のアデノウイルス性結膜炎には、原因ウイルスを直接排除する一般的な特効点眼薬はありません。角膜に炎症が及ぶ場合などは、眼科で専門的な治療が行われます。
感染を広げないよう、手洗いを徹底し、タオルの共用を避けることも重要です。
細菌性結膜炎
細菌性結膜炎では、充血とともに黄色や白色の粘り気のある目やにが増えることがあります。朝起きたときに、目やにでまぶたがくっついていることもあります。
治療には、レボフロキサシンやトブラマイシンなどの抗菌点眼薬が病状に応じて使用されます。
ただし、目やにの色だけで細菌性かウイルス性かを確実に判断できるわけではありません。感染の原因や角膜への影響を確認して治療薬を選択します。
感染性結膜炎が疑われる場合は、自己判断でステロイド点眼薬を使用しないでください。また、コンタクトレンズ使用中の充血や痛みでは、角膜感染症が隠れていることがあるため注意が必要です。
結膜下出血とは
結膜下出血(けつまくかしゅっけつ)は、白目の表面近くにある細い血管が破れ、結膜の下に血液がたまる状態です。
白目の一部分が鮮やかな赤色に染まり、ときには白目の広い範囲が真っ赤になるため、驚かれることもあります。
しかし、単純な結膜下出血では、通常、視力に影響せず、強い痛みも伴いません。
結膜下出血の主な特徴
- 白目の一部が血液でべったり赤くなる
- 通常はかゆみや目やにを伴わない
- 一般的に視力は変わらない
- 痛みがなく、鏡を見て初めて気づく場合がある
- 多くは1〜3週間程度で自然に吸収される
結膜下出血の原因
結膜下出血は、目を強くこすったり、咳・くしゃみ・いきみなどで一時的に血管へ圧力がかかったりすることで起こる場合があります。
また、明らかな原因がなく突然起こることもあります。
繰り返す場合には、高血圧、出血しやすい体質、抗凝固薬や抗血小板薬の使用などが関係していることもあります。
結膜下出血の治療
単純な結膜下出血では、通常、特別な治療を必要とせず、自然に吸収されます。
出血した血液は、時間の経過とともに徐々に吸収され、通常1〜3週間程度で目立たなくなります。
乾燥感や軽い異物感がある場合には人工涙液などを使用することもありますが、抗菌点眼薬や血管収縮薬、漢方薬によって出血の吸収が早まると確認されているわけではありません。
なお、結膜下出血と、眼球内部に出血が生じる前房出血・硝子体出血・網膜出血などは異なる病態です。
目をぶつけた後の出血、視力低下や痛みを伴う場合、出血を繰り返す場合、ほかの部位にも出血がみられる場合には、眼科などで原因を確認する必要があります。
目の充血・結膜炎の治療
目の充血は原因によって適した治療が異なります。かゆみが主体のアレルギー性結膜炎と、感染による結膜炎、乾燥による充血では、使用する薬も違います。
| 治療方法 | 主な内容 |
|---|---|
| 抗アレルギー点眼薬 | アレルギー性結膜炎によるかゆみ・充血・涙目などを改善します。 |
| 抗菌点眼薬 | 細菌性結膜炎などに使用し、原因となる細菌を抑えます。 |
| 人工涙液・保湿点眼薬 | 目の乾燥や刺激感を和らげ、涙液の状態を補います。 |
| 抗炎症点眼薬 | 炎症が強い場合などに、眼科でステロイド点眼薬などを使用することがあります。 |
| 経過観察 | 単純な結膜下出血では、通常、自然に吸収されるのを待ちます。 |
目のかゆみやアレルギーによる充血を改善します。
細菌性結膜炎などに対して使用します。
乾燥感や異物感などを和らげます。
炎症の程度に応じて眼科で使用します。
単純な結膜下出血では自然に吸収されるのを待ちます。
目の充血に使われる主な医薬品
| 薬・成分 | 特徴・位置づけ |
|---|---|
| 抗ヒスタミン点眼薬 ケトチフェン、オロパタジンなど |
アレルギー性結膜炎のかゆみや充血を抑えます。市販薬として購入できる製品もあります。 |
| 抗アレルギー点眼薬 ペミロラスト、アシタザノラストなど |
アレルギーに関係する物質の放出を抑え、目のかゆみや充血などを改善します。 |
| 抗菌点眼薬 レボフロキサシン、トブラマイシンなど |
細菌性結膜炎に使用されます。原因となる細菌や病状に合わせて選択します。 |
| 保湿点眼薬 ヒアルロン酸ナトリウムなど |
目の表面に潤いを与え、乾燥・疲れ・かすみなどの症状を改善します。 |
| ステロイド点眼薬 フルオロメトロンなど |
炎症が強い眼疾患で使用されます。眼圧上昇や感染症の悪化などに注意が必要です。 |
ケトチフェン、オロパタジンなど。アレルギーによるかゆみや充血に。
ペミロラスト、アシタザノラストなど。アレルギー症状を和らげます。
レボフロキサシン、トブラマイシンなど。細菌性結膜炎に使用します。
ヒアルロン酸ナトリウムなど。乾燥や目の疲れ、かすみなどを改善します。
強い炎症に使用することがあり、眼科での管理が必要です。
なお、市販の充血改善点眼薬には血管収縮成分を含む製品もありますが、赤みを一時的に目立たなくする働きであり、充血の原因そのものを治療するものではありません。頻繁な使用や連用は避けることが大切です。
目の充血が続く場合の注意点
目の充血の多くは結膜炎や乾燥などが原因ですが、角膜炎・ぶどう膜炎・急性緑内障発作など、早い対応が必要な病気が隠れている場合もあります。
強い眼痛、急な視力低下、強いまぶしさ、頭痛や吐き気を伴う充血は、速やかな眼科での評価が必要です。コンタクトレンズ装用中に痛みと充血が生じた場合も、直ちにレンズを外し、早めに眼科で確認してください。
目の充血と漢方薬
漢方薬は、目の充血だけでなく、痛み、乾燥、かすみ、疲れやすさなどを考慮して選びます。
特に洗肝明目湯は、一般用医薬品として正式な効能・効果に「目の充血」「目の痛み」「目の乾燥」が含まれており、目の赤みや乾燥などが気になる方に検討できる処方です。
洗肝明目湯(せんかんめいもくとう)
洗肝明目湯は、目の充血・痛み・乾燥などが気になる方に用いられる漢方薬です。
当帰・川芎・芍薬・地黄などの生薬に、黄連・黄芩・山梔子・菊花・決明子など、目や炎症に関連して用いられる生薬を組み合わせた処方です。
体力が中等度で、目が赤くなりやすい、乾燥して刺激を感じる、目が痛むといった症状に使用されます。
ドライアイなどの乾燥症状と充血が重なっている方や、長時間のパソコン作業などで目の不調が気になる方に、症状や体質から検討したい漢方薬です。
洗肝明目湯と結膜炎・結膜下出血について
洗肝明目湯には、目の充血・目の痛み・目の乾燥という承認効能があります。
ただし、細菌やウイルスを直接排除する薬ではないため、感染性結膜炎の原因治療には使用しません。また、結膜下出血の血液吸収を早める効果も確認されていません。
結膜炎や結膜下出血とは区別して、充血や乾燥などの症状に対して検討することが大切です。
滋腎明目湯(じじんめいもくとう)
滋腎明目湯は、加齢や過労による目のかすみ・疲れ・痛みなどに用いられる漢方薬です。
当帰・芍薬・地黄・川芎などの生薬に、人参・菊花・白芷などを組み合わせた処方で、体力が低下し、慢性的な眼精疲労やかすみ目が続く方に使用します。
洗肝明目湯が充血や乾燥などに用いられるのに対し、滋腎明目湯は疲れ目やかすみ目、慢性的な目の痛みが中心の方に適した処方です。
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
杞菊地黄丸は、目のかすみ・疲れ・視力低下などが気になり、手足のほてりや口渇を伴う方に用いられる漢方薬です。
六味丸に枸杞子(クコシ)と菊花(キクカ)を加えた処方で、加齢による目の不調や身体のほてり、疲れやすさなどを考慮して使用します。
目の乾燥感や慢性的な疲れ、かすみなどが充血とともに気になる方では、体質に合わせて検討できます。
洗肝明目湯・滋腎明目湯・杞菊地黄丸は、いずれも目の症状に用いられる漢方薬ですが、適した症状や体質は異なります。
カミツレ薬局で相談・購入できる医薬品・漢方薬
カミツレ薬局では、目の充血・かゆみ・乾燥・眼精疲労などに用いられる医薬品を取り扱っています。
アレルギーによる充血なのか、乾燥や疲れを伴う充血なのか、症状に応じて点眼薬や漢方薬などをご相談いただけます。
洗肝明目湯エキス細粒G「コタロー」
せんかんめいもくとう
目の充血・痛み・乾燥に。目が赤くなりやすく、乾燥や刺激感などが気になる方に。目の充血を正式な効能・効果に持つ漢方薬です。
商品情報・購入ページを見るアレジフェンス<5mL×2本>
アシタザノラスト水和物配合
アレルギーによる目のかゆみ・充血に。ヒスタミンなどのアレルギー関連物質の放出を抑える点眼薬です。花粉症やハウスダストによる目の症状に使用します。
商品情報・購入ページを見るノアールPガード点眼液
ペミロラストカリウム配合
目のかゆみ・充血・涙目に。アレルギーに関わる物質の放出を抑える点眼薬です。1日2回の持続性タイプで、花粉やハウスダストによる目の症状に用いられます。
商品情報・購入ページを見るヒアレインS<2本>
ヒアルロン酸ナトリウム配合
目の乾き・疲れ・かすみに。目の表面に潤いを与え、乾燥に伴う不快感などを改善する点眼薬です。目の乾燥が気になる方におすすめです。
商品情報・購入ページを見るその他の関連する医薬品・漢方薬
アイリスAGガード ― ケトチフェン配合。アレルギーによる目のかゆみ・充血・涙目などに。
滋腎明目湯エキス細粒G「コタロー」 ― 加齢や過労による目のかすみ・疲れ・痛みなどに。
杞菊地黄丸エキス細粒G「コタロー」 ― 目のかすみ・疲れ・視力低下などに。
関連する医薬品・漢方薬の解説
目の不調に用いられる漢方薬の比較 ― 洗肝明目湯・滋腎明目湯・杞菊地黄丸などの違いを解説。
眼精疲労・目の疲れと漢方薬 ― 目のかすみ・疲れ・乾燥などの原因や漢方薬について。
これらの点眼薬や漢方薬は、各製品の承認効能・効果に応じて使用するものです。結膜下出血そのものを治療する製品として紹介しているものではありません。
目の充血・結膜炎の薬は通販・処方箋なしで購入できる?
目の充血やアレルギー性結膜炎に使用できる医薬品の中には、処方箋なしで購入できる市販薬があります。
例えば、アレジフェンス・ノアールPガード・アイリスAGガードなどは、アレルギーによる目のかゆみや充血などに使用できる一般用点眼薬です。
また、洗肝明目湯のように、目の充血・痛み・乾燥を正式な効能・効果に持ち、通販・オンライン購入できる一般用漢方薬もあります。
一方、細菌性結膜炎などで使用する医療用抗菌点眼薬や、眼科で使用するステロイド点眼薬などは、製品の販売区分や病状に応じた適切な使用が必要です。
カミツレ薬局では、処方箋医薬品以外の医療用医薬品を条件に応じて店舗で対面販売する場合もありますが、医療用医薬品の通販・郵送販売は行っていません。
結膜下出血は、通常は自然に吸収されるため、充血改善薬や抗菌点眼薬を使用すれば早く治るというものではありません。目の赤みの原因に応じて薬を選ぶことが大切です。
目の充血・結膜炎・漢方薬のご相談
「目が赤くなりやすい」「洗肝明目湯はどのような症状に使える?」「アレルギー用の目薬を選びたい」「病院の点眼薬と漢方薬を併用できる?」など、お薬についてお気軽にご相談ください。

参考文献・情報源
執筆・監修:カミツレ薬局 薬剤師 河津伸也
宮城県仙台市・東北大学病院前
本ページは、医薬品添付文書や医学・薬学資料に基づき、一般の方向けにまとめています。



