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「杞菊地黄丸」と「知柏地黄丸」「六味丸」の違い

「六味丸(ろくみがん)とは

六味丸は、別名「六味地黄丸(ろくみじおうがん)」とも呼ばれ、名前の通り6種類の生薬で構成された漢方薬です。
腎陰虚(※1)の基本処方とされ、六味丸に桂皮(ケイヒ)と附子(ブシ)の2種類の生薬を加えたものが「八味地黄丸(はちみじおうがん)」となります。
六味丸は、足腰の冷えがなく疲れやすいタイプの人の頻尿、ほてり、かゆみ、ノドの渇き、唇の乾きに使用されます。
特に冷たい飲み物を好むようなタイプの方などは「六味丸」が適している場合が多く、逆に熱い飲み物を好むようなタイプの方は「八味地黄丸」が適しています。
疲れると手足がほてり、口が渇くような方や残尿感や頻尿などの症状に効果があり「老化の予防」として使用される処方です。
肌が乾燥し、目がすぐ疲れる場合、目の充血、耳鳴りがする場合にも利用され、中高年で性欲が異常に亢進して困る場合などにも向いています。?
このような症状は中高年に多いですが、年齢にかかわらず使用できます。
例えば、「小児の成長発育促進」を目的とし「歩行・運動」「言語の遅れ」「歯・身体の発育の遅れ」が気になる場合にも利用さることがあります。
また、夜中に何度もトイレに行く方や、大きくなっても夜尿症(おねしょ)がなかなか治らない場合にも効果的な処方です。
すぐには効き目がでないので、まずは1か月ほど服用し様子を見ることが重要です。
※1 腎陰虚(じんいんきょ)とは、腎陰の不足による病態で、皮膚・粘膜の乾燥、口の渇き、熱感、のぼせ、手足のほてり、めまい、耳鳴り、寝汗、不眠、夢精、便秘などが起こる
六味丸エキス細粒G「コタロー」
購入ページへ杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)とは

杞菊地黄丸は、腎陰虚(※1)の基本処方とされている「六味丸」に枸杞子(クコシ)と菊花(キクカ)の2種類の生薬を加えた8種類の生薬で構成された処方で、特に疲れ目(眼精疲労)やかすみ目、目の充血、視力低下など、目の症状・トラブルが気になる方に使用されます。
肝腎陰虚(※2)の証に使用される漢方薬で、枸杞子と菊花や牡丹皮が肝の働きを高めて目の働きを改善します。
また、高血圧症などによるのぼせ、顔のほてり、頭重などにも使用され、自律神経失調症などのイライラ、体のふらつきなどにも用いることができます。
※2 肝腎陰虚(かんじんいんきょ)とは、手足のほてり、のぼせ、熱感、口喝、目のかすみ、性欲仮亢進などがみられ、肝陰虚には、目の充血、視力減退、頭痛、めまい、イライラ、身体のふらつきなどがみられる
杞菊地黄丸エキス細粒G「コタロー」
購入ページへ知柏地黄丸(ちばくじおうがん)とは

知柏地黄丸は、腎陰虚(※1)の基本処方とされている「六味丸」に知母(チモ)と黄柏(オウバク)の2種類の生薬を加えた8種類の生薬で構成された処方で、特に顔面の強いほてり、のぼせ、頭痛、イライラなど脳・自律神経の興奮などの症状が強い方に使用されます。
腎陰虚火旺(※3)の証に使用される漢方薬で、知母と黄柏や牡丹皮が陽気を抑え、のぼせや、ノドの乾き、神経の興奮(イライラ)を改善します。
ノドの乾きや、ほてりなど熱感の症状があり、特に夜間に熱感が強くなり、尿の色が濃くなるタイプの方に使用されます。
また、排尿時に熱感を感じたり、女性の場合、不正出血がみられる場合などにも使用されます。
自律神経失調症や、病後の方でイライラが激しい方や、目が乾燥・充血する方、ホットフラッシュなどにも用いることができます。
また、男性の性的なトラブル(遺精、夢精、勃起障害、すぐに勃起してしまう等)にも利用することもあります。
ノドの乾きや熱感が強くない場合には「六味丸」を使用します。
※3 陰虚火旺(いんきょかおう)とは、陰液(体の潤い、体液)の減少により、体内が乾いて発熱した状態
知柏地黄丸エキス細粒G「コタロー」
購入ページへ参考・出典
- 小太郎漢方製薬株式会社
- 薬局で買える漢方薬のトリセツ.2017.じほう
- 漢方業務指針 改定第5版.日本薬剤師会編.じほう
- 幸井 俊高. 完全版 医師・薬剤師のための漢方のエッセンス. 日経BP.
※本記事は医薬品の情報提供を目的としており、効果には個人差があります。服用にあたっては医師または薬剤師にご相談ください。