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疾患・症状と医薬品

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状と治療薬・漢方薬

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療と関連する医薬品・漢方薬

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に呼吸が何度も止まったり、浅くなったりする病気です。大きないびきや日中の強い眠気、起床時の頭痛などが現れ、本人よりも家族が先に気づくこともあります。

治療の中心はCPAP(シーパップ)やマウスピースなどです。さらに2026年5月には、BMIなど一定の条件を満たす中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対して、ゼップバウンドの効能が追加承認されました。鼻づまりや肥満症など、治療を妨げる症状・併存する悩みに対しては、医薬品や漢方薬を検討できます。

睡眠時無呼吸症候群とは

代表的なのは、睡眠中に舌や喉の周囲が狭くなり、空気の通り道がふさがれる閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)です。肥満だけでなく、顎の形、扁桃の大きさ、鼻づまりなども関係します。心不全などに伴い、呼吸の調節がうまくいかなくなる中枢性睡眠時無呼吸もあります。

主な症状の特徴

  • 大きないびき、睡眠中に呼吸が止まる・むせる
  • 十分に寝ても眠い、集中力が続かない
  • 朝の頭痛、熟睡感のなさ、口の渇き
  • 夜間に何度も目が覚める、夜間の頻尿

診断では、自宅で行う簡易検査や、睡眠中の呼吸・酸素濃度などを詳しく調べる睡眠ポリグラフ検査(PSG)を使用します。無呼吸・低呼吸の回数を示すAHI(1時間あたりの回数)などから重症度を判断します。

睡眠時無呼吸は高血圧や心血管疾患などとも関係し、強い日中の眠気は居眠り運転の危険につながります。いびきだけの問題と考えず、症状に応じて治療を選ぶことが大切です。

睡眠時無呼吸症候群の治療

治療は無呼吸の種類と重症度、肥満の有無、眠気や持病などを踏まえて決めます。閉塞性睡眠時無呼吸では、睡眠中に気道がふさがれないようにする治療が基本です。

治療方法 内容
CPAP療法 寝るときにマスクから空気を送り込み、気道がふさがれるのを防ぐ代表的な治療です。
マウスピース 下顎を前方に保つ装置で、主に軽症〜中等症やCPAPが難しい場合などに検討します。
減量・生活習慣の改善 肥満がある方では体重管理が重要です。節酒、横向きで寝る工夫なども症状に応じて行います。
薬物療法 条件を満たす肥満を伴う閉塞性睡眠時無呼吸ではチルゼパチド、治療後も残る強い眠気にはモダフィニルなどを検討します。
手術・原因の治療 扁桃肥大や鼻の病気など、気道を狭くする原因に応じて専門的な治療を検討します。
CPAP療法

マスクから空気を送って、睡眠中の気道を広げます。

マウスピース

下顎を前方に保ち、気道が狭くなるのを防ぎます。

減量・生活習慣

肥満がある場合は体重管理が重要。飲酒や寝る姿勢も見直します。

薬物療法

条件を満たす場合のゼップバウンドや、残る眠気に対するモディオダールなどがあります。

手術・原因の治療

扁桃肥大や鼻の病気など、気道を狭くする原因に対応します。

睡眠時無呼吸症候群に使われる主な薬

薬・成分 特徴・位置づけ
チルゼパチド
ゼップバウンド
体重減少を通じて無呼吸の改善を目指す週1回の注射薬です。日本では2026年5月に、BMI 27以上の中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群への効能が追加されました。専門的な使用条件があります。
モダフィニル
モディオダール
CPAPなどの気道閉塞に対する治療を3か月以上適切に続けても日中の過度の眠気が残る場合に、専門医が検討する薬です。無呼吸自体を改善する薬ではありません。
鼻炎治療薬
点鼻ステロイド・抗アレルギー薬など
アレルギー性鼻炎による鼻づまりなどを改善し、CPAPを使いやすくする目的で併用されることがあります。
チルゼパチド(ゼップバウンド)

肥満を伴う一定条件の閉塞性睡眠時無呼吸に使用する注射薬です。

モダフィニル(モディオダール)

適切な治療後も残る日中の強い眠気に用いる薬です。

鼻炎治療薬

鼻づまりによる不快感やCPAPの使いにくさに対応します。

ゼップバウンドとモディオダールは、いずれも医師の処方が必要な医薬品です。ゼップバウンドは対象となる重症度・BMIなどに条件があり、モディオダールも気道閉塞への治療を適切に続けていることが前提です。強い眠気がある間は運転などに注意してください。

睡眠時無呼吸症候群と漢方薬

漢方薬は、無呼吸そのものに対するCPAPの代わりではありません。ただし、肥満症や鼻づまり、鼻炎などを併せ持つ方には、その症状に合う漢方薬を検討できる場合があります。特に鼻づまりが強い方では、CPAPの使いやすさにも関係します。

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

防風通聖散は、お腹周りに脂肪が多く、便秘がちな方の肥満症などに用いられる漢方薬です。体重管理が重要な肥満を伴う睡眠時無呼吸症候群の方に、体質と症状に応じて検討します。

国内の厚生労働科学研究では、CPAPなどで治療中の肥満を伴う睡眠時無呼吸患者を対象に防風通聖散と大柴胡湯を比較し、防風通聖散群でBMIや内臓脂肪の減少が報告されています。研究の主眼は体重・血圧などであり、無呼吸が漢方薬だけで治ることを示すものではありません。

辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)

辛夷清肺湯は、鼻づまりが続き、濃い鼻汁や熱感を伴う慢性鼻炎・副鼻腔炎などに用いられる漢方薬です。

鼻が詰まって口呼吸になりやすい方や、CPAPのマスク使用時に鼻の通りが気になる方では、原因となる鼻の症状への対応として検討できます。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

小青竜湯は、水っぽい鼻水、くしゃみ、アレルギー性鼻炎などに用いられる漢方薬です。花粉症や通年性の鼻炎があり、就寝中の鼻の不快感が気になる方に検討されます。

辛夷清肺湯が濃い鼻汁や鼻づまりを中心とするのに対し、小青竜湯はさらさらした鼻水やくしゃみが目立つ場合に選ばれる処方です。

そのほかの関連症状に用いられる漢方薬

防已黄耆湯

汗をかきやすく、疲れやすい方の水太りやむくみ、肥満症などに。

大柴胡湯

肥満傾向に加えて、脇腹の張りや便秘などがある方に。睡眠時無呼吸患者の肥満を対象とした国内研究でも比較薬として使用されました。

カミツレ薬局で相談・購入できる漢方薬

カミツレ薬局では、睡眠時無呼吸症候群に関連して気になりやすい肥満症・鼻づまり・アレルギー性鼻炎などに用いる漢方薬を取り扱っています。症状や現在の治療内容に応じてご相談いただけます。

第2類医薬品・オンライン購入可能

防風通聖散エキス細粒G「コタロー」

ぼうふうつうしょうさん

お腹周りに脂肪が多く、便秘がちな方の肥満症に。体重管理を考える方の関連症状に用いられる漢方薬です。

商品情報・購入ページを見る
第2類医薬品・オンライン購入可能

辛夷清肺湯エキス細粒G「コタロー」

しんいせいはいとう

鼻づまり、濃い鼻汁、慢性鼻炎・副鼻腔炎などに。夜間も鼻の通りが気になる方の鼻症状に用いる漢方薬です。

商品情報・購入ページを見る
第2類医薬品・オンライン購入可能

小青竜湯エキス細粒G「コタロー」

しょうせいりゅうとう

水っぽい鼻水・くしゃみ・アレルギー性鼻炎に。就寝時も鼻炎症状が気になる方に用いられる漢方薬です。

商品情報・購入ページを見る
第2類医薬品・オンライン購入可能

防已黄耆湯エキス細粒G「コタロー」

ぼういおうぎとう

汗をかきやすく、疲れやすい方の水太りやむくみに。肥満に伴う身体の重だるさが気になる方の選択肢です。

商品情報・購入ページを見る

関連する漢方薬の比較

肥満・むくみに用いる漢方薬の比較 ― 防風通聖散・防已黄耆湯などの特徴を紹介しています。

防風通聖散は、大黄・麻黄・甘草などを含み、便通、血圧、心疾患や併用薬の確認が必要です。小青竜湯も麻黄・甘草を含みます。複数の漢方薬を自己判断で重ねず、治療中の病気や服用薬を確認して選びましょう。

睡眠時無呼吸症候群の薬は通販・処方箋なしで購入できる?

睡眠時無呼吸症候群そのものを治療するゼップバウンドや、治療後の眠気に用いるモディオダールは処方箋医薬品であり、医療機関での診察・処方が必要です。CPAPや治療用マウスピースも、専門的な検査・判断に基づいて使用します。

一方、肥満症や鼻炎・鼻づまりなどに用いる一般用漢方薬には、処方箋なしで通販・オンライン購入できる製品があります。これらは関連する症状に用いるもので、無呼吸の直接的な治療薬とは区別します。

カミツレ薬局では、一般用医薬品のオンライン販売に対応しています。処方箋医薬品以外の医療用医薬品を店舗で対面販売する場合もありますが、医療用医薬品の通販・郵送販売は行っていません。

眠気が強い、家族から呼吸が止まっていると言われるときは、睡眠時無呼吸の検査が重要です。CPAPの効果や使いにくさは医療機関で調整できる場合がありますので、治療を自己判断で中断しないようにしましょう。

鼻づまり・肥満症など、関連するお薬のご相談

「CPAPを使っているが鼻づまりが気になる」「防風通聖散は自分の体質に合う?」「今の治療薬と漢方薬を併用できる?」など、お薬についてお気軽にご相談ください。

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参考文献・情報源

執筆・監修:カミツレ薬局 薬剤師 河津伸也
宮城県仙台市・東北大学病院前
本ページは、医薬品添付文書や医学・薬学資料に基づき、一般の方向けにまとめています。