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症状から薬を知る
AGA(男性型脱毛症)に使われる薬・発毛剤
ミノキシジル・フィナステリド・漢方まで解説

「生え際が少しずつ後退してきた」「頭頂部の地肌が目立つ」「以前より髪が細くなった」――。 AGA(男性型脱毛症)は、思春期以降の男性にみられ、生え際や頭頂部を中心に徐々に進行する脱毛症です。
AGAに使用される薬には、 市販薬として購入できるミノキシジル外用薬と、 医療機関で処方されるフィナステリド・デュタステリドなどがあります。
一方、薄毛に使用される薬だからといって、すべてがAGAの正式な治療薬というわけではありません。 漢方薬や育毛剤なども含め、それぞれの位置づけを分けて考える必要があります。
このページでは、AGAの原因やほかの脱毛症との違い、診療ガイドラインで推奨される治療、 市販のリアップシリーズ、医療用AGA治療薬、漢方薬について薬剤師が整理します。 また、AGAの薬を通販・オンラインや処方箋なしで購入できるかについても紹介します。
このページで分かること
- AGA(男性型脱毛症)とはどのような脱毛症か
- AGAの主な原因とDHTの関係
- 円形脱毛症などAGA以外の脱毛との違い
- 診療ガイドラインで推奨されるAGA治療
- 市販のミノキシジル発毛剤とリアップの違い
- フィナステリド・デュタステリドの位置づけ
- ミノキシジル内服薬が日本で承認されているか
- AGAと漢方薬の考え方
- AGAの薬を通販・処方箋なしで購入できるか
AGA(男性型脱毛症)とは?
AGAは「Androgenetic Alopecia」の略称で、日本語では男性型脱毛症と呼ばれます。 思春期以降に発症し、生え際や前頭部、頭頂部などの毛髪が徐々に細く短くなっていく脱毛症です。
通常の毛髪には「成長期」「退行期」「休止期」というヘアサイクルがあります。 AGAでは毛髪の成長期が短くなるため、髪が十分に太く長く成長する前に抜け、 徐々に細く短い毛が増えていきます。
そのため、単純に「抜け毛の本数が多いか」だけではなく、 髪が細くなった、生え際が後退した、頭頂部の地肌が目立つといった変化も重要です。
突然大量に毛が抜ける、円形・斑状に脱毛する、頭皮に強い炎症がある場合などは、 AGA以外の脱毛症を考える必要があります。
AGAの主な原因|DHTと遺伝的な体質が関係します
AGAの中心となるのは、男性ホルモンと遺伝的な体質です。
男性ホルモンのテストステロンは、毛包などに存在する 「5α還元酵素」によってジヒドロテストステロン(DHT)へ変換されます。
AGAになりやすい毛包では、このDHTがアンドロゲン受容体に作用することで、 毛髪の成長期が短くなり、毛包が徐々に小さくなる「ミニチュア化」が進みます。 その結果、太かった髪が次第に細く短くなります。
DHTの影響
テストステロンから作られるDHTが、AGAの毛包に作用して毛髪の成長期を短縮します。
遺伝的な体質
アンドロゲン受容体など複数の遺伝的要因がAGAの発症しやすさに関係すると考えられています。
加齢
AGAは20歳代からみられることがあり、年齢とともに発症する人が増えます。
生活習慣は別に考える
睡眠、栄養、喫煙などは髪や健康全体に影響し得ますが、AGAそのものの中心的な原因はDHTと遺伝的素因です。
「ストレスだけが原因」「頭皮の血流だけが原因」ではありません
ストレスや体調変化によって一時的に抜け毛が増えることはありますが、 AGAは主にアンドロゲンと遺伝的背景が関係する進行性の脱毛症です。
そのため、生活習慣の改善や頭皮ケアだけでAGAそのものの進行を十分に抑えられるとは限りません。
AGA以外の脱毛症との違い
「薄毛・抜け毛=AGA」とは限りません。 ミノキシジルなどの発毛剤も、原因の分からない脱毛へ一律に使用する薬ではありません。
AGA
生え際や頭頂部から、数年かけて徐々に髪が細くなっていくのが典型です。
円形脱毛症
円形・楕円形など、境界の比較的はっきりした脱毛が生じることがあります。
休止期脱毛など
大きな体調変化、急激な体重減少、出産、薬剤などをきっかけに広い範囲で抜け毛が増えることがあります。
頭皮疾患による脱毛
強い赤み、かゆみ、痛み、かさぶた、膿、強いフケなどを伴う場合には皮膚疾患の確認が必要です。
AGAの治療では何をする?
日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、 男性型脱毛症に対してフィナステリド内服、デュタステリド内服、ミノキシジル外用が いずれも推奨度Aとされています。
脱毛の経過や部位、家族歴、頭皮の状態などを確認し、AGA以外の脱毛症が疑われないかを考えます。
毛包へ直接作用して発毛を促します。男性用5%製剤などは第1類医薬品として市販されています。
DHTの産生に関係する5α還元酵素を阻害する医療用AGA治療薬です。
毛髪はすぐには変化しません。写真なども利用しながら、治療を継続して変化を確認します。
診療ガイドラインでは、低出力レーザー・LEDや自毛植毛なども治療選択肢として評価されています。
「薄毛に使われるもの」=すべてAGA治療薬ではありません
ここは特に重要です
AGA関連の商品には、「発毛剤」「育毛剤」「漢方薬」「サプリメント」などさまざまなものがありますが、 医薬品としてAGA・壮年性脱毛症に対する効能・効果が認められているものとは分けて考える必要があります。
ミノキシジル外用薬は、 「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」 が正式な効能・効果です。
フィナステリドは 「男性における男性型脱毛症の進行遅延」、 デュタステリドは 「男性における男性型脱毛症」 が承認された効能・効果です。
一方、漢方薬や一般的な育毛剤・サプリメントは、 これらと同じ意味でAGAそのものに承認された治療薬ではありません。
AGAに使われる主な薬を一覧で確認
| 薬・成分 | AGAでの位置づけ | 正式な効能・効果 |
|---|---|---|
| ミノキシジル外用 リアップ等 |
毛包へ直接作用して発毛を促す。第1類医薬品として市販されている製品がある。 | 壮年性脱毛症の発毛等 |
| フィナステリド プロペシア等 |
5α還元酵素?型を阻害し、DHTの産生を抑える内服薬。 | 男性AGAの進行遅延 |
| デュタステリド ザガーロ等 |
5α還元酵素?型・?型を阻害する内服薬。 | 男性AGA |
| ミノキシジル内服 | AGA目的で使用される例がありますが、日本ではAGA治療薬として承認されていません。 | AGA承認なし |
| 漢方薬 | 冷え、疲労、不眠、不安など、併存する症状や体質から検討されることがあります。 | AGAの直接効能なし |
発毛を目的として使用する市販薬があります。
壮年性脱毛症の効能ありDHTの産生を抑え、男性型脱毛症の進行を遅らせる医療用内服薬です。
男性AGAの進行遅延5α還元酵素?型・?型を阻害する医療用AGA治療薬です。
男性AGAの適応あり日本ではAGA治療薬として承認されておらず、診療ガイドラインでは行うべきではないとされています。
AGA承認なしAGAそのものの治療薬ではなく、併存する症状・体質から検討されることがあります。
AGAの直接効能なし市販で購入できるAGA関連薬
ミノキシジル外用薬|リアップなどの発毛剤
ミノキシジルは、AGA・壮年性脱毛症で発毛を目的として使用される代表的な外用成分です。
日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、 男性型脱毛症に対するミノキシジル外用は推奨度Aとされています。
一般用医薬品として市販されているため、 製品の使用条件を満たす成人男性であれば、医療機関の処方箋なしで購入できます。 ただし、第1類医薬品のため薬剤師による確認と情報提供が必要です。
リアップX5チャージ
壮年性脱毛症における発毛・育毛・抜け毛の進行予防に使用する発毛剤です。 ミノキシジル5%に加えて、頭皮環境などに関連する複数の有効成分を配合しています。
20歳以上の男性が1回1mL、1日2回、脱毛している頭皮へ塗布します。
効果が分かるまで少なくとも4か月間の継続が必要です。 6か月使用しても脱毛状態、生毛・軟毛、硬毛、抜け毛のいずれにも改善がみられない場合は、 使用を中止して医師または薬剤師へ相談します。
商品情報・購入ページを見るリアップEXジェット
ミノキシジル1%を配合したジェット噴射式の発毛剤です。 容器を頭皮へ押し当てることで定量噴射でき、清涼感のある使用感が特徴です。
20歳以上の男性が1回1mL相当(15噴射)、1日2回使用します。
ミノキシジル濃度や容器の使用感などがX5チャージとは異なります。 濃度が高ければ使用量を増やしてよいというものではなく、それぞれ添付文書どおりに使用します。
商品情報・購入ページを見る女性、20歳未満の方、円形脱毛症など壮年性脱毛症以外の脱毛症、 原因の分からない脱毛、急激・斑状の脱毛などでは男性用リアップを使用できません。
医療機関で処方されるAGA治療薬
フィナステリド(プロペシアなど)
フィナステリドは、テストステロンからDHTを作る 5α還元酵素?型を阻害する内服薬です。
正式な効能・効果は 「男性における男性型脱毛症の進行遅延」です。
男性成人では通常1日1回服用し、 効果が確認できるまで通常6か月の連日投与が必要とされています。
ミノキシジル外用薬は毛包へ直接働きかけて発毛を促す薬です。 フィナステリドはAGAに関係するDHTの産生を抑え、AGAの進行を遅らせます。
フィナステリドは医療用の処方箋医薬品です。 第1類医薬品のリアップのように薬局通販で購入することはできません。
※性欲減退、勃起機能不全、射精障害、肝機能障害などが報告されています。 またPSA値へ影響するため、前立腺の検査を受ける際には服用していることを医師へ伝える必要があります。
医療機関で処方されるAGA治療薬
デュタステリド(ザガーロなど)
デュタステリドは、5α還元酵素?型・?型の両方を阻害する医療用AGA治療薬です。
正式な効能・効果は 「男性における男性型脱毛症」です。
男性成人には通常1日1回使用され、 効果を評価するためには通常6か月間の治療が必要とされています。
フィナステリドと同じ「5α還元酵素阻害薬」ですが、 阻害する酵素の範囲や承認された用量などが異なります。 どちらを使用するかは医師が患者背景などを確認して判断します。
※性機能不全、肝機能障害などが報告されています。 デュタステリドもPSA値に影響するため、前立腺の検査時には服用中であることを伝える必要があります。
ミノキシジルの飲み薬はAGA治療薬として承認されている?
日本ではAGA治療薬として承認されていません
インターネットなどでは「ミノキシジルタブレット」「ミノタブ」などの名称を目にすることがありますが、 ミノキシジル内服薬は、日本ではAGA・男性型脱毛症の治療薬として承認されていません。
日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、 ミノキシジル内服について推奨度D「行うべきではない」とされています。
外用ミノキシジルと内服ミノキシジルは同じ「ミノキシジル」という名称でも、 医薬品としての承認状況・安全性の位置づけが異なります。
AGAと漢方薬|AGAそのものを治療する正式適応ではありません
2026年10月現在、 AGA・男性型脱毛症そのものを正式な効能・効果として承認された一般用漢方薬は確認できません。
漢方では、薄毛という症状だけで処方を選ぶのではなく、 冷え、加齢に伴う体力低下、疲労、不眠、不安や緊張、排尿症状など、 その人が感じている全身の症状・体質を確認して処方を考える場合があります。
女性の薄毛は男性のAGAと同じではありません
女性にも加齢などに伴って頭頂部を中心に髪が細くなる 女性型脱毛症(female pattern hair loss)があります。
男性のAGAとは病態や治療の位置づけが異なり、 男性用リアップX5チャージやリアップEXジェットを女性が使用することはできません。
女性の壮年性脱毛症には、女性用のミノキシジル1%製剤があります。 一方、出産後、ピル中止後、急激な脱毛、円形・斑状の脱毛などの場合には、 壮年性脱毛症用の発毛剤を自己判断で使用しないことが重要です。
カミツレ薬局で購入できるAGAの市販薬
カミツレ薬局公式オンラインショップでは、 壮年性脱毛症に使用できるミノキシジル配合の第1類医薬品を取り扱っています。
第1類医薬品のため薬剤師による確認が必要です
リアップシリーズは、第1類医薬品です。 オンラインで購入する場合も、問診内容などを薬剤師が確認し、 必要な情報提供を行ったうえで購入手続きを進めます。
壮年性脱毛症ではないと考えられる場合や、 使用できない条件に該当する場合には販売せず、医療機関への相談をおすすめすることがあります。
AGAの薬は通販・処方箋なしで購入できる?
AGAに使われる薬は、薬によって購入方法が異なります。
ミノキシジル外用薬
リアップX5チャージなどの第1類医薬品は、 処方箋なしで購入でき、通販・オンライン販売も可能です。
ただし、第1類医薬品のため薬剤師による使用可否の確認と情報提供が必要です。
フィナステリド・デュタステリド
フィナステリドやデュタステリドのAGA用製剤は 処方箋医薬品です。 医療機関で診察を受け、医師の処方により使用します。
カミツレ薬局公式オンラインショップから一般用医薬品として通販することはできません。
漢方薬
一般用漢方製剤として販売されている八味地黄丸などは通販可能な製品があります。 ただし、AGAそのものを正式な効能・効果とする薬ではありません。
薬を探す前に皮膚科へ相談した方がよい状態
次のような脱毛ではAGA以外の原因が考えられるため、 発毛剤を自己判断で使い続けず、皮膚科などへ相談してください。
- 抜け毛が突然大幅に増えた
- 円形・楕円形など斑状に脱毛している
- 眉毛や体毛など頭髪以外も抜けている
- 頭皮に強い赤み、かゆみ、痛み、膿、かさぶたなどがある
- 脱毛部分の皮膚がつるつるして毛穴が目立たない
- 急激な体重減少、強い疲労、動悸などほかの体調変化もある
- ミノキシジルを適切に継続しても改善が確認できない
AGAの薬についてよくある質問
AGAに使える市販薬はありますか?
あります。ミノキシジルを配合した外用発毛剤は、 壮年性脱毛症の発毛・育毛・抜け毛の進行予防を正式な効能・効果とする第1類医薬品です。 カミツレ薬局ではリアップX5チャージやリアップEXジェットを取り扱っています。
リアップとフィナステリドは同じAGA治療薬ですか?
どちらもAGAに使用されますが、作用や販売区分が異なります。 リアップのミノキシジルは頭皮に外用して発毛を促す薬です。 フィナステリドはDHTの産生を抑えてAGAの進行を遅らせる医療用内服薬です。
フィナステリドは通販で処方箋なしに買えますか?
AGA用のフィナステリド製剤は処方箋医薬品です。 一般用医薬品のように薬局から処方箋なしで通販する薬ではありません。 使用する場合は医療機関で医師の診察・処方を受けます。
デュタステリドとフィナステリドは何が違いますか?
どちらもDHTの産生に関係する5α還元酵素を阻害します。 フィナステリドは主に?型を阻害し、デュタステリドは?型・?型の両方を阻害します。 承認されている効能や用量にも違いがあります。
ミノキシジルの飲み薬はAGAに使えますか?
日本ではAGA治療薬として承認されていません。 日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、ミノキシジル内服は推奨度Dで「行うべきではない」とされています。 市販のミノキシジル外用薬とは位置づけが異なります。
AGAに漢方薬は使えますか?
AGAそのものを正式な効能・効果とする一般用漢方薬は確認できません。 漢方では、冷え、疲労、不眠、不安、加齢に伴う症状などを確認し、 それらの体質や症状に対して処方を検討することがあります。 AGAの標準的な薬物治療とは位置づけが異なります。
シャンプーや生活習慣の改善だけでAGAは治りますか?
頭皮を清潔に保ち、睡眠や食生活を整えることは健康維持のために大切ですが、 AGAの中心的な病態はDHTと遺伝的素因です。 生活習慣やシャンプーだけでAGAの進行を十分に抑えられるとは限りません。
リアップはどのくらい使えば効果が分かりますか?
製品によって異なります。 リアップX5チャージは、効果が分かるまで少なくとも4か月間、毎日使用することが必要とされています。 短期間だけ使用して判断する薬ではありません。
AGA・薄毛の市販薬について迷ったら
「リアップX5チャージとEXジェットは何が違う?」
「自分の抜け毛にリアップを使える?」
「今飲んでいる薬があっても使用できる?」
「漢方薬も一緒に相談したい」 など、購入前にカミツレ薬局へご相談いただけます。
年齢、脱毛している場所、いつ頃から変化したか、 持病や現在使用している薬などをお知らせいただくと確認しやすくなります。
参考文献・情報源
- 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「プロペシア錠 添付文書」
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「ザガーロカプセル 添付文書」
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「リアップEXジェット 添付文書」
- 大正製薬「リアップX5チャージ 製品情報」
- 大正製薬「リアップEXジェット 製品情報」
- 大正製薬「リアップシリーズ よくあるご質問」
- カミツレ薬局公式オンラインショップ 各一般用医薬品の商品情報・添付文書情報
本ページは、日本皮膚科学会の診療ガイドライン、医薬品添付文書、PMDA公開情報、 製薬会社・専門機関の資料等をもとに、カミツレ薬局の薬剤師が一般の方向けに整理したものです。
「薄毛や抜け毛に使用されること」と 「その医薬品にAGA・男性型脱毛症・壮年性脱毛症が承認された効能・効果として記載されていること」は同じではありません。 本ページではこれらを区別して掲載しています。
情報確認日:2026年10月6日



